回想法Reminiscence
効果的な回想法プログラム作成の取り組み
地域在住の高齢者を対象とした、介護予防に効果的な回想法の実践方法の検討を行い、その成果の発信を継続しています。
地域活動
実際の活動の様子
レコード音楽を回想の手がかりとして、研究室の学部学生による司会により、短時間ですが、思い出を語り合うグループ活動を行いました。
2022年11月20日・27日に「図書館で、音楽を使った回想法体験」を開催します。
地域の高齢者を招き、1950年〜1960年代を中心とする音楽をレコードで聴き、当時の思い出を語り合います。広島都市学園大学と広島大学の作業療法学専攻の学生も参加し、高齢者と交流を図ります。詳しくは、以下のポスターをご覧ください。
研究活動
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Hanaoka H, Okamura H:Study on effects of life review activities on quality of life of the elderly: a randomized controlled trial. Psychotherapy and Psychosomatics 73:302-311, 2004.
地域在住高齢者を対象に、会話のみで行うグループ回想法の精神的健康状態に及ぼす効果を無作為比較対照試験により検討し、抑うつの軽減の効果を報告しました。
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Hanaoka H, Muraki T, Yamane S, Shimizu H, Okamura H:Testing the feasibility of using odors in reminiscence therapy in Japan. Physical & Occupational Therapy in Geriatrics 29: 287-299, 2011
地域在住高齢者を対象に、回想を促すための試みとして、嗅覚刺激を用いたグループ回想法を行い、抑うつが軽減したことを報告しました。
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Hanaoka H, Muraki T, Ede J, Yamane S, Okamura H: Reminiscence triggers in community-dwelling older adults in Japan. British Journal of Occupational Therapy 79: 220-227 2016.
高齢者が普段の生活の中で回想が生じる刺激について調査し、匂い刺激が高齢者の回想に関連していることを報告しました。
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Hanaoka H, Muraki T, Ede J, Yasuhara K, Okamura H: Effects of olfactory stimulation on reminiscence practice in community-dwelling elderly individuals. Psychogeriatrics 18: 283–291, 2018
地域在住高齢者を対象に、嗅覚刺激を用いたグループ回想法と、会話のみのグループ回想法の効果を比較し、嗅覚刺激を用いた方が、抑うつの軽減に有用であることを報告しました。
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Hanaoka H, Muraki T, Kaneko F, Yamane S, Okamura H: Simplified olfactory reminiscence to help maintain the mental health in community-dwelling older adults. Ageing & Society (2021), 1-14 (doi:10.1017/S0144686X21000076)
地域在住高齢者を対象に、嗅覚刺激として嗅覚検査の嗅素カードを用いたグループ回想法と、言語カードを用いた回想法を行い、嗅素カードを用いた回想法の方が、地域在住高齢者の精神的健康の維持・向上のつながるプログラムとなることを報告しました。